野良猫たちを守る法律

野良猫は法定の「愛護動物」

動物の愛護及び管理に関する法律

平成12年12月にこれまでの「動物の保護及び管理に関する法律」が長い年月を経てようやく「動物の愛護及び管理に関する法律」と改定され、動物の殺傷や虐待、遺棄についても罰則が厳しくなりました。

野良猫の法律的な立場はどのようなものでしょうか?

環境省動物愛護管理室に尋ねてみたところ以下のような回答をいただきました。

「猫は飼い猫・ノラネコに関わらず法律で守られている愛護動物であり、 みだりに殺したり傷つけたりすることはできません。」

ここで指す”愛護動物”とは、『動物の愛護及び管理に関する法律』(第5章第27条4)により「牛、馬、豚、めん羊、やぎ、犬、猫、家ウサギ、にわとり、家バト、あひる、その他人が占有している動物で哺乳類・鳥類・爬虫類に属するもの」と定められています。

口のきけない動物たちに代わって動物の命や尊厳を守れるのはあなたしかいません。

動物の法律について、いざというとき知っておくと役立つことがあるかと思います。

どうぞご一読ください。

基本原則(第2条)

「動物が命あるものであることにかんがみ、何人も、動物をみだりに殺し、 傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならない。」

すなわち、第一に、何人もが動物をみだりに殺したり、傷つけたり、苦しめたりすることのないようにしなくてはならない、と述べられているのです。

愛護動物の殺傷・虐待・遺棄についての罰則(第27条)

「愛護動物をみだりに殺し、または傷つけた者は、1年以下の懲役又は、100万円以下の罰金に処する。」 (第27条1)

犬猫など愛護動物を殺したり、傷つけたりすれば重い罪になります。

「愛護動物に対し、みだりに給餌又は給水を止めることにより衰弱させる等の虐待を行ったものは、50万円以下の罰金に処する。」(第27条2)

犬猫など愛護動物にきちんとえさや、水を与えずに弱らせてしまうことも虐待として罪になります。

「愛護動物を遺棄した者は、50万円以下の罰金に処する」 (第27条3)

犬猫など愛護動物動物を捨てれば罪に問われる、ということです。

犬または猫の繁殖制限について(第20条)

「犬または猫の所有者は、これらの動物がみだりに繁殖してこれに適切な飼養を受ける機会を与えることが困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するために、生殖を不能にする手術その他の措置をするように努めなければならない」

これはすなわち、犬や猫の過度な繁殖が野良犬や野良猫の増加の一因となって、それにより引き起こされる問題を防ぐためにも、また不必要だと殺処分される犬猫を減らすためにも、犬や猫の所有者に対し自分自身が適正に育てることができない場合は、自らの責任によって不妊・去勢等の繁殖制限を行うことを義務付けているのです。

「子犬や子猫が生まれても誰かにあげればどうにかなるだろう」、「オスだからどこかで生ませてきても知ったことではない」、というのではいけません。

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無届け「個人ブリーディング」は違法

動物取扱業の規制措置

では、犬猫の子供を売るので不妊・去勢は行わず、繁殖させる、というのはどうなのでしょうか?

「動物の愛護及び管理に関する法律」へ施行以前には特に法的規制はありませんでしたが、法律の改定で、「動物取扱業の規制(第8条~第14条)」が定められたことにより、繰り返し継続して販売目的で生体を販売する者はペットショップのように店舗を持たない個人ブリーダーであっても「動物取扱業者」とみなされ、無届けや虚偽の内容で営業すれば動物の愛護及び管理に関する法律違反として20万円以下の罰金刑となっています。

また、全国一律の届出内容も、氏名と住所のみ、というものではなく、取り扱う動物の種類や数はもちろんのこと、 飼養施設の構造および規模、飼養施設の管理方法、飼養施設の配置図・付近見取図 など、きちんとした法的手続きをとることが義務付けられており、さらに、 東京都、神奈川県、大阪府など「動物取扱主任者」制度を導入している都道府県では、「動物取扱主任者」の有資格者がいないと届け出もできなくなりました。 また条例により、動物取扱業者の登録には所定の手数料を支払い「施設検査」を受けること等が義務付けられているところもあります。

規制措置の対象となるのは、「犬や猫を含む対象動物(詳細は割愛します)を飼養施設で飼養しながら、動物取扱業を継続・反復して行うもの」とされ、飼養施設を設置している事業所ごとに都道府県知事等への届出義務が全国一律に課され、「動物取扱業者は、動物の健康及び安全を保持するために飼養施設の構造、その取り扱う動物の管理の方法等に監視環境省令で定める基準を遵守しなければならない。」(第11条)と定められています。

動物取扱業とは、「動物の販売、保管、貸出し(繁殖用を含む)、訓練、展示、その他法令で定める取扱を業として行うこと」 を指し(第8条)、ここでいう「動物の飼養施設」を持つ業者とは、ペットショップのような「店舗」を持つものだけでなく、担当者が環境省の担当者様へ直接確認をとりましたところ、「個人ブリーダー」の場合は「ケージ」が「飼養施設」とみなされ、繰り返し、子猫や子犬を産ませて販売する(生体販売)行為を続けることにより「動物取扱業者」とみなされ規制の対象となる、とのご回答でした。

また繰り返し継続して繁殖用に動物を貸し出す行為も、「動物取扱業」とみなされます。

都道府県にきちんと法的手続き(届出)をし、また「動物取扱業者」とみなされれば、当然事業者としての申告手続きや納税等様々な義務や責任も生じるわけです。

ですので、気軽にうちの子(犬・猫)に子供を産ませて売ってお小遣いを稼ごう、というわけにはいきません。

本格的に「動物取扱業」を営む方でないのならば、きちんと不妊・去勢は行いましょう。

※無償(販売でなく)で保護猫等の里親探しを随時(繰り返し・継続して)行う場合は、利益を目的とする「動物取扱業」とはみなされませんので、届出等の必要はありません。

あなたがはじめれば、あなたの影響を受けてあなたの周りの人もはじめるかもしれません。

あなたの一歩には数多くの動物たちの命を救う、無限大の可能性が秘められているのです。

猫の捕獲殺処分は法律違反?!

犬のように鑑札をつけたり敷地内で飼う義務がない猫は、飼い猫と野良猫、また迷い猫の区別がかなり難しいと言えるでしょう。

仮に首輪を着用しているかどうかで見分けるとしても、猫の習性上、登ったり潜ったりして生活しますので、首輪がとれていることも多いですし、飼い猫だからといって必ず首輪をつけているとも限りません。

ですが、飼い猫は個人の所有物とみなされますので、もし誤って飼い猫を捕獲し殺処分したり、違う場所に遺棄した場合は捕獲に関わった人々が様々な罪に問われることになりかねません。

例えば、先述の動物愛護法の他にも、刑法や民法により、飼い主が訴えれば『窃盗罪(刑法第235条)』、『器物損壊罪(刑法第261条)』、『財産の侵害(民法709条)』等の適用も。

また、捕獲した猫が迷い猫だった場合は、『占有離脱物横領罪(遺失物等横領罪)(刑法第254条)』にあたります。

(無論、個人でみだりに猫を捕獲・殺した場合は、飼い猫・野良猫の区別なく、『動物の愛護及び管理に関する法律(第27条)』の違反で刑罰の対象となります。)

そのため、沖縄県内の各保健所では猫捕獲器の貸出しは取りやめとなり、各市町村でも個人に捕獲器を貸し出さないよう、各保健所より指導が行われることとなりました。

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地域猫活動お問い合わせ先

このページをご覧になって地域猫活動に参加しようと思う方はケルビムまでどうぞご連絡ください。

安価で避妊去勢手術ができる動物病院のご紹介ができますので、ぜひご相談ください。

ケルビム事務局 TEL:098-988-6128 携帯:090-9478-8152 へお問い合わせください。

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