基本訓練

散歩の仕方がしつけを左右する

犬は元々群れ生活ですが、「群れの移動」の時にはボスが先頭にたって走ります。私たちが犬と散歩をする時は、犬にとっては「群れの移動」と見えます。

しかし、犬の散歩をしている人の中には、犬を前に出して歩いている人をよく見かけます。このような散歩の仕方を続けていると、犬は「群れの先頭を走っているボスは自分。後ろからついてくる飼い主は家来」と思い込み、全然命令をきかなくなってしまいます。

そうなった犬は、お手入れの際身体を触られるのを嫌がってうなったり、「ダメ!」と言っても飛び付いたり吠えたりしてしまうようになります。

このような犬を「わがまま犬」と呼びますが、大体の犬は1.5~2才で「わがまま最盛期」を迎えると言われており、この時期にしつけに困って犬を手放す方が多いのです。

ですから、散歩をする時は、犬を飼い主の横か少し後ろにつけるとともに、次に挙げる3つの基本訓練をそれぞれ5分ずつでも毎日行いましょう。

リーダーウォーク(主導的歩行法)

放っておくと犬は先にたって歩こうとしますから、このままでは威張る犬になるので大変困ります。そこで、犬が飼い主よりも前に出たら飼い主はリード(引き綱)をしゃくって、反対方向にクルッと向きを変え歩きます。

犬は飼い主より前に出たらしゃくられて嫌な思いをするのですが、振り返った時には飼い主は背中を見せていますから「飼い主がやったのではない。おかしいな」と飼い主に反感を持ちません。

犬が前に出る度にこれを繰り返していると、犬は「飼い主より前に出るとなぜか嫌なことが起こる」と思うようになり、飼い主の横か後ろを歩くようになります。

また、犬の群れの移動は弱い犬が強い犬の背中を見ながら走りますから、犬がしゃくられて後ろを振り返った際にいつも飼い主の背中を見ることになるので、「飼い主よりも自分の方が弱い犬。地位が下なんだ」と思い、飼い主が難無くリーダーになれるのです。

ただし、このリーダーウォークをする際には、決して犬に声をかけたり、犬と目を合わせたりしてはいけません。

弱い犬の方がボスの方を気にして見たり吠えたりしますから、リーダーウォークをしている最中に犬を気にしていると犬に家来だと思われてしまい逆効果になります。

また、犬をすぐ横につけようとしてリードを短くもってもいけません。犬は引っ張る力に対して引っ張り返す習性があるため(犬ぞりはこの習性を利用した乗り物です)、リードを長くもって張らないようにします。

このように犬の方を気にせず堂々とリーダーシップをとって歩くと、犬はあなたを「なんて立派なボス(リーダー)なんだ」と思い、命令をよくきくようになります。

ホールドスチール(拘束静止法)

両膝をついて座り、犬を股の間に座らせます。そして犬を背中から抱え込みます。嫌がって暴れるようなら、ぐっときつく抱いても構いません。おとなしく静かになったら、ほめて「ご褒美」のおやつを与えます。

また、マズル(口元)を持って静かに上下左右を向かせたり、ぐるっと回したりしてみましょう。このまま、「ちんちん(後ろ足だけで立つ)」の姿勢もとらせてみます。

これを毎日繰り返すと、犬は「じっとしてされるがままになっていれば、ほめられてご褒美が出てくる」と思うようになり、何をされても噛むような犬になりません。

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アタッチメント(体端部接触法)

犬を横や仰向けに寝かせます。一人から数人集まって、犬の体全体、特に口の先・耳・尻尾・足の先などの体端部と急所である股の間などを十分なでて触らせるようにします。お利口になでさせていればほめて「ご褒美」を与えます。

元々犬の体端部は敏感な部分ですから、触られると嫌がる犬が多いのですが、アタッチメントを毎日行っていると、犬は「じっとして触らせていればいいことが起こる」と思いますから、爪切りやブラッシングなどのお手入れも楽にできるようになります。

※わがまま最盛期も乗り越えられる

1.5~2才でくる犬の「わがまま最盛期」の時に、犬が反抗的な態度をとるようになっても、この3つの基本訓練を行うことにより「良い犬」に直すことができます。

しつけは毎日の積み重ね

犬はすぐに物事を忘れてしまうので、一度に犬をしつけようと思ってもそれは無理なことです。毎日少しずつ繰り返し教えることにより、犬はよくしつけることができます。

しかし、ある程度犬が覚えたからといって長い間しつけをさぼっていたのでは、いつの間にか犬にボスの座を奪われていたということにもなりかねません。

「いつか自分がボスになってやろう」と犬は機会を狙っていますから、機会があるごとに基本訓練は繰り返し行って下さい。

犬の地位は家族の一番下

犬と人闇の家族が一緒に暮らす場合、お父さんとお母さんだけでなく小さい子供までもが犬のボスにならなくてはなりません。犬は人間の家族の誰よりも地位は下になります。

しつけは家族全員が参加

犬のしつけは誰の係と決めて一人で行っていれば犬はその人だけをボスと思うので、その人の命令はきいても他の家族の命令はきかないコになってしまいます。

ですから、犬のしつけは、犬を飼う家族全員が参加することが必要なのです。

子供は犬の前を歩かせる

家族に小さい子供がいる湯合、その子供はリーダーウォークできないでしょうから、散歩時は子供は犬の前を歩かせます。
そうすれば、自分の前を歩くのは自分より強い犬だと犬が思いますから、子供の命令もきくようになります。

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